「再処理工場事故による放射能災害避難訓練」 A 2005.2/16
2005年2月16日真冬の一日、住民参加の2回目の「再処理工場事故による放射能災害避難訓練」が行われた。
今回は前回の二又地区よりさらに広い戸鎖(とくさり)、室ノ久保(むろのくぼ)、弥栄平(やさかたいら)地区の住民が対象となった。
「これは訓練放送です。役場から緊急のお知らせをします。日本原燃再処理工場プルトニウム精製建て屋において、火災が発生し、放射性物質の放出が確認されております。現在、北東の風が吹いておりますので、風下方向の戸鎖、室ノ久保、弥栄平の住民は、念のため、窓を閉めて外気を取り入れないようにしてください。次回の放送は9時45分に予定しておりますが、状況に変化のあった場合は直ちにお知らせします。これは訓練です」…。
のどかな冬景色の村に、訓練とは知りつつも軽い緊張の空気が流れる…。
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六ヶ所村鷹架沼。 戸鎖、室ノ久保二つの集落が鷹架沼のほとりにある。 住民参加の避難訓練の2回目。 今年はこの戸鎖・室ノ久保の二つの集落を中心に行われた。 冬のさなかの「防災訓練」だった。 |
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高台より望む室ノ久保集落。 上の写真の右に位置する。 真ん中が一時屋内避難所の室ノ久保中学校。 |
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青森県原子力センターのモニタリング車とすれ違う。 |
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消防車が待機している。 |
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「コンクリート屋内避難所」(室ノ久保中学校体育館)。 |
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オフサイトセンター(尾駮レイクタウン)。 右から3人目、濃紺の後ろ姿が蝦名副知事(青森県・原子力政策の実質の推進責任者)。 |
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8:00 火災検出装置発報 (プルトニウム精製塔セル) 8:06 二酸化炭素消火設備不作動 9:00 特定事象発生(原災法第10条通報) 9:42 第1回現地事故対策連絡会議 10:33 第2回現地事故対策連絡会議 現在 火災継続・放射性物質放出事故の拡大の恐れあり。 |
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オフサイトセンター内別室で報告を受ける蝦名副知事。 (中央でうつむいている) |
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再び室ノ久保中学校体育館。 これからバスに乗って平沼地区にある避難場所へと向かう。 |
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室ノ久保モニタリングステーション前でモニタリング訓練中の日本原燃の車を発見。 『六ヶ所村ラプソディー』で取材中の「チーム鎌仲」。 |
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平沼老人福祉センターに設けられた避難・救護所 |
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サーベイメーターで測定を受ける「避難住民」。 測定・記録しているのは、近隣の健康福祉子どもセンターの職員とのこと。 |
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同じく「避難住民」。 一様に緊張の表情。 記録用紙はどうやらそのまま回収されたようで、住民に渡された様子はない。 |
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前回同様、子どもに出会うと、どうしてもズキンと胸が痛む。 写真を撮り終えて、フト検査官に気になって尋ねると、サーベイメーターでは、何ミリシーベルト被曝したのかの被曝数値を測定するのではないのだという。 「あらかじめ任意の数値を設定していて、それを越えたらアラームが鳴る」のだとか。 「なに?それ…?」 いろいろ質問しているうちに、この白衣のお兄さんたち4人に囲まれ、威圧感を覚える。 「あなた達はどこの職員ですか?」と聞くと、なんと、この方たちは原燃社員で応援で来ているのだという。 事故発生当事者の社員に測定されて、果たして信頼できるだろうか? 「安全です」しか言えないにきまっているではないか。 あくまでも、信頼できる第三者による公正な測定で、正確な被曝数値を個々の住民に告知・報告するのが本当ではないのか? JCO事故のあと誰かが言っていた「あんなのは住民を安心させるためのセレモニーですよ」という言葉が脳裏に響いてきた。 |
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白衣・マスクの測定班と避難住民、役場その他の関係者、マスコミ、関連自治体・業者の視察者ほかでごった返す「現場」。 |
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『六ヶ所村ラプソディー』制作・取材中の「チーム鎌仲」。 |
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帰り道、モノトーンのまるで物語の世界のような広大な雪景色。 ホッと一息、我に返ると同時に、さっきまでの緊迫した光景とこの風景とどちらが現実なのだろうかとフトとまどう。 |
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振り返って… 結局、サーベイメーターで何を測っているというのだろう? 単なる「安心」を演出するためのセレモニーではないのだろうか? ウッカリすると、あたかも「お清め」の儀式にも見えてくるが、サーベイメーターが放射性物質を除去し、無害化してくれるわけでは全くない。 「もし被曝していたらどこで除染するのですか?」という問いにも「どこの病院に運ぶんですか?」という質問にもまっとうな答えは返ってこなかった。 どうやら、あらかじめ定められた手順に従って動いているだけで、個々の職員たちにとっては、それ以上の情報も関心も持ち合わせていないかのよう。あくまでも今回の訓練のための訓練ということか…。 再処理工場が本格稼働すれば、このセレモニーが現実に起こる可能性は飛躍的に高まる。 |